高血圧と水分摂取(水分補給)について
体内にある水分というのは、汗などによって失われてゆきます。特に夏場などになると、汗をかいて水分が不足しがちです。
水分が不足して脱水が起こると血液の状態も濃くなります。いわゆるドロドロの血圧になります。すると、血流も悪くなり血圧も上がります。また、水分が不足した状態だと血栓もできやすくなり、脳梗塞のリスクも高まると言われています。
1日にどの程度水分を摂取すればいいの?
水分というのは、食事からも摂取することができます。その分を除いて、純粋に水分だけを考えると1日に最低でも1リットルは水分を摂取する必要があります。
そうすることで、血液がドロドロになるのを防ぐことができ、血液をサラサラに保つことができるのです。
また、睡眠中も汗によって水分は少しづつ減ってゆきます。そのため、夜寝る前や朝起きた時に水分をとるようにすると良いでしょう。
水分を摂取する際は、カフェインが入ったお茶ではなくて、麦茶や水など、カフェインが入っていないものをとるようにするといいでしょう。
また、夏だけでなく、冬場もエアコンによって部屋が乾燥し、水分不足になることがあるのでその点も注意する必要があります。
水分補給は血圧を下げるという意味でも大切なことですが、腎臓病や心臓病の方などは一定以上の水分を摂取してはいけないケースもありますので、必ず医師にご相談ください。
高齢者の場合は喉の渇きに気づき難い
高齢者が熱中症になったというニュースもよく流れますが、高齢者になるとのどの渇きに気づき難くなると言われています。
自分では喉が渇いたと思わなくても、水分が不足していることもありますので、喉が渇く、渇かないに関係なく、1時間から2時間おきに水分を摂るようにする必要があります。
塩分のとりすぎと水分摂取について
塩分を取りすぎると、喉が渇いて水を飲んでしまい、それで血液の量が増えて血圧が上がると聞きました・・・という疑問に思っている方もいらっしゃいます。つまり、水を飲んでしまったことで血圧を上げたのではないか?と。
これは、こういう仕組みです。
塩分をとりすぎたことによって血液中のナトリウム濃度が上がります。すると体はこの濃度を下げようと体内の水分を血管に引き込もうとします。水分が血管に移動するため、体内の水分が減少し、喉が渇き、水が飲みたくなる・・・という仕組みです。
これは水を飲んだことが血圧を上げたのではなく、塩分をとりすぎたことで血管に体内の水分が引き込まれた結果、血液量が増加し、血圧が上がったためです。この場合の血圧が上がった理由は、水分をとったからではなく、塩分のとりすぎが原因ということになります。