冬と夏の高血圧対策

血圧というのは1日の間でも変動しています。これを血圧日内変動と言います。さらに、血圧というのは年間を通しても変化します。

一般的に、血圧は夏は低めになりやすく、冬は逆に高めになりやすいという特徴があります。それには気温が深く関係しています。寒い季節はどうしても血圧が高くなりやすいのです。

ただ、最近では夏に発作が来るケースもありますので、夏だからといって油断はできません。

冬にできる対策とは?

冬に血圧が上がる理由は気温の低さです。気温が低いと体は体温を保とうとします。その際、血管が収縮することで、血圧が上がるのです。

そのため、脳卒中や心筋梗塞の発作は冬に発症率が高く、特に寒い日の朝は注意が必要になってきます。

寒さが血圧を上げるので、冬の高血圧対策としてはまず温かく過ごすということになります。その際注意すべきは寒暖差です。

1.お風呂に入る際は、脱衣場とお風呂場を予め温めておく
2.朝は起きる前に部屋を暖房の予約機能などを使って温めておく
3.外出する際は、マフラーや手袋、防止などを使って、冷たい空気に直接触れないように工夫する
4.冷たい水で顔を洗ったり、手を洗ったり、家事をするのを避けて温水にする

温かくして過ごす、そして、寒暖差をできるだけ少なくする・・・というのがポイントです。

家の中は例えば、リビングは温かくても廊下だったり、トイレが寒い・・・ということがよくあります。例えば、トイレなども小型の電気ストーブなどを置くといいと思いますね。

夏に何故発作が?

夏は気温が高いので血圧は上がらないだろうし、脳卒中や心筋梗塞の発作などもないだろうと思ってしまいますが、そうでもありません。

夏は汗をかきます。すると水分が不足して、血液もドロドロに。すると血栓ができやすくなってしまうのです。

また、冷房をかけすぎると、外と部屋の寒暖差が大きくなるので、それもよくありません。そういう意味で夏に注意すべきことは:

1.水分をしっかりと補給する
2.冷房を高めに設定する
3.職場で冷房がガンガンきいているような場合は上着を持参する

といったことでしょうか。特に水分補給はしっかりと行いところです。喉が渇いた段階では体はすでに体はかなり水分不足になっていることが多いので、喉が渇いていなくても水分は適度に補給するようにするといいでしょう。

また、夏場はビールを飲む機会が増えると思います。ビアガーデンなどに寄ってストレス解消・・・もいいのですが、ただでさえ水分が不足している状態でビールを飲むとアルコールの利尿作用によって余計水分が失われることがあります。

この利尿作用にも個人差がありますが、アルコールで脱水になりやすい体質の方は飲んだ後に水分を摂取するようにするなどの工夫が必要です。