禁煙外来とニコチンパッチ

「禁煙外来にいってニコチンパッチを処方してもらえれば簡単にやめられるよ。」

そう思っている喫煙者も多いと思います。しかし、実際に禁煙外来に行くと話はちょっと違ってきます。禁煙外来にも様々なタイプの先生方がいらっしゃいます。ここでは先生の選び方を書くつもりはありませんが、ニコチンパッチをはれば簡単にやめられるから今はまだ吸っていよう・・・という考え方だと後で痛い目にあうということを指摘しておきたいのです。

ホントに効果はあるの?

ニコチンパッチは魔法の道具ではありません。実際にニコチンパッチでタバコが辞められた人も多いことでしょう。

例えば、病気が進行しタバコを辞めらなければならない・・・と医師に宣言されたり、自分で実感した人にとってタバコが楽しいとか、タバコは人生に必要だ、とかいった幻想の多くは消えているはずです。

タバコのせいで病気になったと少しでも理解できたからです。

しかし、そうでない人にとってニコチンパッチでの禁煙方法は辛いものになることもあります。何故なら、タバコはニコチンを摂取するためだけに吸っているからです。ストレスがなくなるとか、ほっとするとか、タバコがあると何でもうまくゆく気になる・・・といった感覚は全て間違いだからです。

成功しない人、成功する人

ニコチンパッチを使っても、例えば現在は思い病気と診断されていない人、健康のことが少し気になるから・・・という程度の人の場合は禁煙できないケースもあるかも知れません。

それはタバコは良いものである・・・という誤解を持ったまま禁煙にチャレンジしているからです。

だから、禁煙した後でも何か足りない気持ちになってしまう。

でもタバコについて深く勉強した人は、何故タバコを吸っているのか?何故やめようと思ってもやめられなかったのか?何故、タバコは依存性があるのか?ということも理解できています。

そうやって自分が持っていたタバコに対する良いイメージが全て偽りだと理解できた人は禁煙に苦しむこともないのです。

ニコチンパッチは確かにタバコからニコチンを摂取する・・・という行為をやめさせてくれるかも知れません。しかし、ニコチンを供給していることに変わりはないので、身体的なニコチンに対する飢えはしのげても、心理的なニコチンへの渇望を克服させてはくれません。