更年期の女性と高血圧
更年期に入った女性は高血圧の割合が閉経前に比べるとかなり増加してきます。もともと、高血圧は女性よりも男性の方が多いのですが、閉経後の女性の場合はそれ以前よりも高血圧になりやすくなります。
女性は50歳になると高血圧の割合が増加し、65歳になると男性との差が殆どなくなると言われています。
実際に2006年に行われた厚生労働省の「国民健康・栄養調査」によると、女性の場合、50代になると高血圧が急激に増加する傾向にあり、60代になるとなんと半数が高血圧というデータが出ています。
それだけに女性の場合は、50代からは特に高血圧に注意する必要があります。
何故、50代から増加するのか?
でもなんで50代になると女性は高血圧が急激に増加するのでしょうか?
もともと高血圧というのは男性に多いものです。女性に少ない理由は女性ホルモンのエストロゲンが関係しています。女性ホルモンには血管の収縮や老化などを防止してくれる働きがあると言われています。また、ナトリウムの排出も促す作用もあります。さらに、悪玉コレステロール値を下げる効果もあります。
そういった理由から女性の方が高血圧は少ないわけですね。
ところが、更年期に入って閉経を迎えると女性ホルモンの量も減少してしまします。その結果、血圧も高くなりやすくなります。また、コレステロール値も上昇してゆくために、動脈硬化が進行しやすくなることもあります。
また、若い頃のように食べても、更年期に入るとエネルギー消費量も減少します(基礎代謝の減少)ので、昔は食べても太らなかったのに・・・と思うかも知れません。しかし、そういう理由で肥満になってしまうのもまた、血圧を上げる原因となります。
だからこそ、更年期に入ったら余計日頃から適度な運動を心がけるようにしましょう。
運動といっても激しい運動などは全く必要ありません。ウォーキングで十分。1日20分を1週間に3回というペースではじめてみましょう。
血圧の測定も更年期にさしかかったら、毎日実施するべきでしょう。食生活でも塩分の過剰摂取など血圧を上げるようなことは避ける必要がありますし、そのほか、ストレスなどを上手に発散する工夫をすることも必要になってくるでしょう。ストレスは血圧を上げるからです。
ストレスを上手に解消してゆくという意味では適度な運動をして汗をかくということを習慣にするのも非常に効果的ですね。