収縮期血圧が高いけど、拡張期血圧は低いは大丈夫?

収縮期血圧と拡張期血圧でご紹介しましたが、収縮期血圧とはいわゆる「上の血圧」で拡張期血圧とは「下の血圧」のことを言います。

中には収縮期血圧が高いけども、拡張期血圧は低いからそれほど心配する必要もない・・・という誤解をされている方もいるようですが、それは間違いです。

これは一般的には高齢者の方に多いようですが、上の血圧が高くて、下の血圧が低い・・・という状況は、動脈硬化が原因となっていることが多いようです。

収縮期血圧というのは、心臓から全身に血圧を送り出す時の血圧のことですが、血液が心臓から送り出された際、心臓につながる大動脈の血管が伸び縮みすることで送り出されてくる血液の勢いを調整しています。

ところが、その血管に動脈硬化が起こってしまうと、血液の勢いを調節することができなくなってしまい収縮期血圧は上がり、逆に拡張期血圧は下がってしまうという現象が起きてしまうのです。これを孤立性収縮期高血圧と呼びます。

ですから、上の血圧が高くて、下が低いというのは、そこに動脈硬化が隠れている危険性もあるということになります。

また、この逆のパターンもあります。つまり、収縮期血圧は低いのに、拡張期血圧が高くなるという状態です。これは収縮期血圧(最高血圧)は低いのに、拡張期血圧(最低血圧)が高いでもご紹介していますが、高血圧の初期症状であるケースが多いようです。

高齢者は全体的に血圧が高くなる傾向に

高齢者の場合、上記でご紹介したように血管の老化に伴って血圧は全体的に高めになる傾向があります。

また、血圧を調整する働きも安定しないこともあり、ある時測ったら血圧は正常でも次に測ると血圧が高かった・・・ということもあります。

ですから、定期的に血圧を測定してゆくことが重要になります。

さらに、他の生活習慣病のリスクもたかまりますので、いくつになっても、生活習慣を見直すことが大切になってくるのではないでしょうか。

そういう意味で塩分のとり過ぎなどの食生活や運動不足には注意したいところです。高齢者になっても、塩分の摂取量が少ない国では高血圧の人がほとんどいないところもあります。

日本人は特に塩分をとり過ぎてしまう傾向にありますので、そういった点も見直してみるのもいいと思います。