高血圧とストレス対策

ストレスは高血圧の危険因子の1つです。ストレスといっても誰もが何かしらのストレスを抱えています。

ストレスのない社会があればそれは何の刺激もない社会ということになります。そう
ストレスは楽しい時でも感じるものです。何も悪いことに対してだけ感じるものではありません。

しかし、このストレスが長く続くと血圧を上げる原因になります。その原理ですが、ストレスが続くと交感神経が緊張してしまい、心拍出量といって、流れる血液の量が増加してしまいます。それに加えて、末梢血管が収縮してしまうことで血圧が上がってしまう・・・という仕組みです。

ストレスが心筋梗塞や脳梗塞といった命にかかわる病気のきっかけになることもあります。

例えば人前でスピーチをしなければいけない時などは緊張しますね。この場合、血圧は一時的に上がります。しかし、例えば人間関係でストレスの場合は長い間そのストレスが続くこともあります。そうすると血圧は長い間高い状態になります。

ストレスを受けやすい性格はせっかちな性格ですが、このタイプの人はA型性格と呼ばれます。A型性格の人が高血圧になった場合は心筋梗塞などにかかる確率が高くなると考えられています。

職場高血圧とは

今の日本で仕事をしながらストレスを抱えていないなんて人は殆どいないはずです。どんな仕事であってもストレスはあります。

しかし、そんな職場でのストレスが引き起こす病気もあるのです。

職場でのストレスが続くと、血圧は慢性的に上がります。血圧が上がるということはそれだけ血管に負担をかけ続けることになりますから、それが動脈硬化へとつながり命を脅かすような病気につながることだったあります。

しかし、検診で病院にいくと血圧が正常だったり、低めだったりします。ストレスをあれだけ職場で受けているのに・・・何故でしょう。

それは職場では慢性的に血圧が高くても、病院に来ると一時的にリラックスした状態になり血圧が下がるからです。たばこを吸う人も病院では禁煙ですから、血圧は普段よりも下がるかも知れません。

こうして高血圧を見逃してしまうのがもっとも危険なことです。ちなみに職場で血圧が上がるタイプを職場高血圧と呼ぶことがあります。

職場高血圧については職場高血圧とは?2つの簡単にできる対策もで詳しくご紹介しておりますので、そちらも参考にしていただければと思います。

じゃあどうやってストレスを解消したらいいか?

ここまで、ストレスがどうやって血圧を上げるのか・・・ということについて見てきましたが、次に必要なのは、じゃあどうするの?ということです。

どうやったら、ストレスを解消できるのか?

よく言われるのが、運動したり、普段とは違う土地に行ったり、趣味を持ったり・・・ということですね。どれもそれなりに効果はあります。

しかし、一番肝心なストレスの原因となっているものについては何も解決はしていないことになります。

こんなことを言うと驚くかも知れませんが、ストレスの本当の原因というのは自分の心にあるものです。

そう、むかつく上司も、嫌な同僚も、うるさいお客さんもストレスの原因にならない人だっています。つまり、人によってストレスを感じたり、感じなかったりしているわけです。

じゃあ、何が違うかと言うとストレスに感じている人の心、考え方ということになります。

まずはここからはじめてみる

といっても、いきなり考え方を変えることも難しいと思います。ですから、最初は、「なぜストレスに感じているんだろう?」と考えてみることからはじめてみます。

いつもは、イライラしたり、悲しくなったり、へこんだり・・・という風に感情が前に出てきていると思います。

そこで、今度は感情ではなくて、理性で客観的に自分がそう感じている理由を探ってみるようにしてみます。

それが少しできるようになってきたら、今度は具体的な改善策を考えてみます。

自分の考え方を変えることで解決する問題であれば、それを少しづつ実行してみるのもいいでしょうし、違う職場や職種、道を探す・・・というのもありだと思うんです。

ストレスというのは1つのことをや考え方に固執することで生まれるものなので、こんな方法もある、こんな考え方もある・・・という風に自分自身にもっと多くの選択肢であったり、考え方、生き方を与えてゆくことで少しづつストレスも感じなくなってゆくものだと私は思っています。