血圧とは〜血圧が高くなる仕組みも

血圧とは心臓が血液を送り出す際に血管の壁にかかる圧力の事を指します。血液は心臓によって体中に送り出されます。

血圧は一般的に動脈にかかる圧力のことをいい、通常は上腕の動脈で血圧を測定します。上腕で測定する理由の1つは心臓の位置と殆ど同じだからです。

ところで、血液には2つの通り道があります。1つは心臓から体中に行き届き、また心臓に戻ってくる体循環。もう1つは心臓から肺に入り、また心臓に戻ってくる肺循環です。

この心臓から体中に血液を送る際には心臓が収縮しますが、この時の血圧はもっとも高くなり、「上の血圧」もしくは「収縮期血圧」と呼ばれます。また、この時の血圧の数値が一番高くなることから「最高血圧」とも言われます。

反対に心臓に血液が戻ってくる時には心臓は拡張し、血圧は一番低い状態になります。これを「下の血圧」もしくは「拡張期血圧」と呼びます。 また、この時の血圧の数値が一番低くなることから「最低血圧」とも言われます。

私たちの体はこのように血液が循環することによって酸素や栄養素といったものが供給されます。だからそういう意味で血圧はある程度なければいけません。体中に血液を循環させるために・・・です。

さて、血圧というのはある計算式によって求めることができます。それは

血液の量 × 血液の流れにくさ

という形です。血液の量(心拍出量)、または血管の流れにくさ・・・このどちらかの数値が高くなると血圧は高くなる・・・というわけです。

一日の間に変動している

また、血圧というのは常に一定ではありません。

1日の間にも変動しているのです。例えば、睡眠中は臓器もそれほど血液を必要としていませんから、血圧もそれに伴って下がります。逆に日中は臓器も活動していて血流も増えますから、血圧も上がるのです。

これを血圧日内変動と呼びます。

血圧が高いと何故危険?

一定の血圧は血液を全身に循環させるためには必要ですが、この血圧が高すぎると何故いけないのでしょうか?

それは高すぎる血圧は血管を傷つけるからです。これについては後ほど詳しくご紹介してゆきますが、血管がかなり傷んでしまうと今度は日本人の死因として多い、脳卒中や心臓病のリスクも高くなってしまうことになるのです。逆に言えば、血圧をコントロールすることで、健康で長生きできることになるのです。

動脈硬化って何?

血圧が高すぎると血管を傷つける・・・と言いましたが、その状態が続くとどうなるのでしょう?

実はその状態が続くと動脈硬化を引き起こしてしまいます。

動脈硬化とは血管が痛んで劣化したような状態のことをいいます。そして、その動脈硬化は心臓病と脳卒中の原因にもなるのです。