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血圧日内変動とは?

血圧といっても、実はその数値はずっと一定というわけではありません。例えば病院などで血圧を測りますよね。その時の数値が高かった、又は低かったからといってそれがあなたの数値を正確に表しているとは限りません。白衣高血圧仮面高血圧も参照下さい。

何故なら血圧というのは1日の間で変動しているからです。
このことを血圧日内変動と呼びます。

血圧というのは高血圧の人でなくても1日に10万回も変わっていると言われています。

何故血圧は上がったり、下がったりするの?

血圧は1日のうちでも変動しています。通常は朝起きてから血圧は上昇し日中は高く、夜になると血圧は下がります。

血圧は実はちょっとしたことでも上がったり、下がったりします。例えば、緊張したりストレスがかかった場面では血圧は上がります。体を動かしたりしても血圧は上がります。タバコを吸うと血圧は40mmHg近くも上がります。

これ以外にも血圧を上げるきっかけは沢山あります。ちょっとした緊張やストレスなどでも血圧は上がってしまうのです。

下記はどのような行動をすると血圧が上がるのかを上昇率でまとめたものです。

行動
血圧上昇率
大声で怒鳴る
20%
集中力のいる仕事 19%
サウナに入る 16%
排便によるいきみ 16%
テレビでスポーツ観戦 15%
露天風呂に入る 15%
みっちりスケジュールをこなす 14%
車の運転 13%
嘘をつく 13%
喫煙 12%
長時間の暴飲暴食 11%
性行為 10%

(出典:CLINICIAN no.440 vol.42)

このようにちょっとしたことでも血圧というのは上がるのです。

この血圧を調整しているのは自律神経です。この自律神経にも2つのタイプがあって、そのうちの1つ、交感神経が優位に働いている日中は血圧が高く、副交感神経が優位な夜などは血圧は低くなります。

夜間というのは臓器も動いていませんから血流もそれほど多くなる必要もありませんから、血圧も必然的に下がってきます。逆に日中は臓器も活動していて、血流も増えますので、血圧は上がる・・・という仕組みです。

ただ、この血圧が下がっているはずの夜間に血圧が高いものを夜間高血圧といいます。さらに、早朝というのはゆっくりと血圧が上がるものですが、起床後に血圧が急上昇し、昼よりも朝の方が血圧が高くなるものを早朝高血圧と呼びます。