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本態性高血圧症とは?原因や対策についても

高血圧といってもいくつかのタイプがあります。そのうちの1つは二次性高血圧といって、原因が特定できるタイプ。このタイプに当てはまる患者さんは非常に少なく、高血圧患者の9割以上は本態性高血圧症といわれています。

このタイプは原因不明の高血圧と言われていますが、その要因などはある程度分かってきています。ではもう少し詳しくお話しましょう。

本態性高血圧症の特徴

原因不明の高血圧が本態性高血圧症でした。しかも、このタイプは全体の9割以上も占めているのです。原因不明なんて言われると不安になるかも知れません。

でもその理由などはある程度明らかになっています。その1つは遺伝です。つまり、もともと高血圧になりやすいタイプの人がいるということです。高血圧と遺伝に関しては後ほど詳しくご紹介します。

それらの遺伝的要素に加えて、生活習慣なども関係していると考えられています。例えば食習慣や運動習慣など、高血圧だけでなく様々な生活習慣病に関係してくることです。

塩分の摂取量であったり、喫煙の有無、ストレスなど、自分でもコントロールできることも高血圧の要因となります。

こういったものはまとめると環境的要因ということができると思います。本態性高血圧はこの「環境的要因」と「遺伝的要因」の2つが血圧を上げる原因となっていると言われています。

環境的要因はこの3つ

さて、先ほども少し書きましたが、本態性高血圧の「環境的要因」は3つあります。

1.食事
2.運動不足
3.ストレス

この3つです。

1.食事

食事は

・塩分の過剰摂取
・カロリーの過剰摂取
・お酒の飲み過ぎ

お酒に関しては血圧を下げるという効果があります。「酒は百薬の長」と言いますが、ただ、飲み過ぎてしまうと逆効果・・・ということになります。お酒の適量に関しては、お酒は血圧を上げる?下げる?でもご紹介しておりますので、そちらも参考にしてみてください。

塩分のとり過ぎはご存じかも知れませんが、血圧を上げます。(高血圧と塩分の密接な関係とは

また、カロリーの過剰摂取は肥満につながり、肥満は血圧を上げますので、これも高血圧の原因となります。ただ、食事に関しては、先ほどのの3つの環境的要因の中では注意すれば、比較的改善しやすいのではないでしょうか?

ストレスをすぐに減らしてください・・・というのは難しいですが、食事と運動に関しては改善しようと思えば、すぐにでも実践できると思うのです。勿論、簡単とは言いませんが、やる気次第でできると思うのです。

2.運動不足

適度な運動を続けていくと血圧が下がってゆくことが知られています。逆に運動を全くしなかったり、仕事でも座りっぱなしの方は血液の循環が悪くなり、血圧も高めになりやすくなります。

運動については血圧を下げる方法と運動でも詳しく解説しておりますので、そちらも参考になると思います。

3.ストレス

3つの環境的要因の中で一番やっかいなのが、ストレスかも知れません。さぁ、今日からストレスを感じない生活をしてください・・・と言われても、仕事をやめるわけにはいかなかったり、人間関係をすべて切ってゆくわけにもいかないでしょうし、とにかくストレスはやっかいなものかも知れません。

ただ、やり方はあると思うんです。仕事のストレスで血圧が高くなる職場高血圧に関しても対策があります。それについては職場高血圧とは?で触れていますので、そちらもご覧になってみてください。

その他のストレスに関しては高血圧とストレスでも触れています。また、上手にリラックスできる時間を1日の中のどこかで見つけてゆくのもいいと思いますし、例えば、深呼吸をする習慣にするだけでも血圧というのは下がってゆくと思います。

そういったちょっとした工夫からはじめてみてもいいのかも知れませんね。

遺伝について

さて、本態性高血圧のもう1つの要因は「遺伝的要因」でした。親が高血圧なら子供も高血圧になる可能性がある・・・ということになります。

じゃあ、親が高血圧なら、子供もそうなるかと言えば、そうではありません。あくまでも確率の問題です。さらに、遺伝的要因だけでは高血圧になるわけではありません。ここに生活習慣などの要因が加わることで高血圧となるわけです。

例えば、片親だけが高血圧の場合、子供が高血圧になる可能性は25から30%程度といわれています。両親が共に高血圧の場合は確率は50%まで高まります。

しかしながら、冒頭でもご紹介したように、遺伝だけが高血圧を引き起こすわけではありません。食事や運動、塩分の摂取や喫煙の有無などといった生活習慣が加わると、高血圧になることもあります。

ただ、遺伝的な要素を持っている子の場合、早い段階で子供も高血圧と診断されることもあります。また、親の食習慣=子供の食習慣・・・となりやすいですのでそういったことも関係していると言えるでしょう。