睡眠不足の影響と高血圧

睡眠不足は私達にどのような影響を与えるのでしょうか?特に高血圧の人や血圧が高めの人にとって十分な睡眠は必要不可欠といってもいいでしょう。

夜間持続型の高血圧の人など除けば、夜は1日の中で最も血圧が下がっている時です。高血圧が続くことで血管が傷つきますが、夜に血圧が下がった状態でその傷ついた血管を修復します。

1日の睡眠時間が5から6時間の人は7から8時間の睡眠時間をとっている人に比べて、高血圧の発症率が2倍になるというデータもあります。

そういう意味でも十分な睡眠は高血圧を予防することにもなると言えそうです。

十分な睡眠は血圧を下げる

このようにして十分な睡眠をとることは血圧を下げることになり、血管をいたわることにもつながります。しかし、睡眠不足が続けば血圧も下がりにくくなり、動脈効果などのリスクも高まります。

ですから、できるだけ快適な睡眠を得ることが大切になってきます。睡眠中は例えば大きな音がしたり、光が部屋に入ってきたりすると私達は起きたりはしなくとも血圧は上がりますから、寝室の環境を遮光カーテンを使ったり、静かな部屋になるような工夫も必要です。

寝る前の環境を整えることも大切です。寝酒などは逆に睡眠の質を落とすことになるので控えましょう。寝る前に部屋を少し暗くしてゆったりとした音楽を聴くのもおすすめです。

寝だめは本当に効果があるか?

睡眠不足の方だと平日は遅くまで仕事をしていて、睡眠が十分にとれないので週末にたっぷり寝だめをしておく・・・という方もいます。

しかし、これは高血圧を予防する意味でもあまり効果的なことではありません。

そもそも人間というのは寝だめができません。しかし、睡眠不足分を借金に例えると、いずれどこかでその借金というのは返済しなければなりません。人には必要な睡眠時間がそれぞれ違います。

例えば、8時間必要な人が7時間しか寝ていないと、借りが1時間できます。これを5日間続けると5時間の借りができます。これはいつかどこかで返さなければなりません。だから、日中眠くなったりしますし、週末に昼まで寝ていてしまいます。

じゃあ寝だめができるんじゃ?と思いますが、将来の不足するであろう睡眠時間分を予め寝だめしておくことは人はできないようになっているのです。

そう考えると、毎日しっかりと睡眠をとる必要があります。

また、高血圧という意味でも寝ている間に血管が修復されるため、睡眠不足イコール血管のダメージが修復されないことにつながります。そう考えると睡眠ってやっぱり大切なんですね。